Le Silence de la mer

ヌーベルバーグの父と言われた Jean-Pierre Melville の処女作


 ひょんなことから発見されたメルヴィルの「海の沈黙」流行したヌーベルバーグの映画制作方法は好きで生まれた訳ではなく予算不足の苦悩のなから生まれた。それでも人の心を打つ作品はまさしく人の心を打つのだと。ナチスドイツの対仏政策って東条以降の日本の対満政策に似てると思った。でもこの映画の主人公のイーブルナック将校に代表されるような石原完爾の法華経ロマンに通じるところがある浪漫派も存在したんだ。実はこの映画これ以降えりっく・ロメールなど日本でも流行する小津映画のようなヌーベルバーグの出発点にありながら今まであまり紹介もされてこなかった。モノクロームコントラスト光線の加減による造画も見物。そしてどこかボギーの『カサブランカ』にも通じていく。まぁご覧ください。